シンポジウム「脱タバコ社会の実現のために−エビデンスに基づく対策の提言−」
趣旨
2005年2月27日に「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」(FCTC)が発効した。日本政府は、締約国の一員としてFCTCの各条項を履行していかなければならないが、欧州30カ国のタバコ規制の取り組みを評価したTobacco Control Scale (Tobacco Control 15:247-253, 2006)に沿って日本のタバコ規制の、現在の取り組みを評価すると、「たばこ事業法」を有する日本では、他の締約国に比して遅れている。今後はタバコ価格の大幅引き上げと職場・公共の場所での禁煙と2つの分野の取り組みを進めることが、喫煙者に禁煙を動機づけるとともに、受動喫煙の機会を少なくし、喫煙開始年齢を遅らせ、子どもをタバコの害から守ることになると考えられる。また、喫煙者への禁煙治療に関しては、2006年4月からニコチン依存症管理料が新設され、禁煙治療・禁煙支援に容易にアクセスできることへの期待がたかまっている。
この公開講演会は国内外のタバコ規制に関する研究成果を受けて、研究者側から以下のようなエビデンスに基づく具体的なタバコ規制の対策を提言し、政策担当者を交えて議論すること、また、タバコ規制対策の研究を行っている研究者が一堂に会して、タバコ規制政策全体の中における各研究の位置づけに関して議論、確認することにより、タバコ規制の取り組みを推進し、脱タバコ社会を実現することを目的とするものである。
・タバコ価格・税の大幅引き上げ
・職場・公共の場所における受動喫煙の防止の徹底
・喫煙者に対する禁煙支援・禁煙治療の拡大
■日時 平成19年7月23日(月)13:00〜17:30
■会場 日本学術会議講堂
■主催 日本学術会議
■共催 日本禁煙推進医師歯科医師連盟
■後援 日本口腔衛生学会、日本口腔外科学会、日本公衆衛生学会、日本呼吸器学会、日本産科婦人科学会、日本循環器学会、日本小児科学会、日本心臓病学会、日本肺癌学会、日本学校保健学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、法政大学大学院エイジング総合研究所、日本歯周病学会、日本医歯薬アカデミー、アジア対口腔がん協会
プログラム
13:00〜13:05 開会挨拶
大野 竜三(日本学術会議第二部会員、健康・生活科学委員会・歯学委員会合同脱タバコ社会の実現分科会委員長、愛知淑徳大学医療福祉学部教授)
13:00〜13:35 開催趣旨
藤原 久義(日本学術会議連携会員、健康・生活科学委員会・歯学委員会合同脱タバコ社会の実現分科会委員、兵庫県立尼崎病院院長)
13:35〜14:35 シンポジウム1 喫煙者に対する禁煙支援・禁煙治療の推進
提言:中村 正和(大阪府立健康科学センター部長)
報告:中野 滋文(厚生労働省保健局医療課課長補佐)
山本 英紀(厚生労働省健康局生活習慣病対策室室長補佐)
討論
14:35〜15:35 シンポジウム2 喫煙率の低下を目標とした受動喫煙対策の推進
提言:大和 浩(産業医科大学産業生態科学研究所教授)
報告:山本 英紀(厚生労働省健康局生活習慣病対策室室長補佐)
渥美 彩 (厚生労働省労働基準局安全衛生部環境改善室測定技術係長)
討論
15:35〜15:45 休憩
15:45〜16:45 シンポジウム3 タバコ価格・税の大幅引き上げ
提言:小椋 正立(日本学術会議連携会員、健康・生活科学委員会・歯学委員会
合同脱タバコ社会の実現分科会委員、法政大学経済学部教授)
講演:石 弘光(放送大学学長)
討論
16:45〜17:15 総合討論
17:15〜17:25 総括
大野 竜三(日本学術会議第二部会員、健康・生活科学委員会・歯学委員会合同脱タバコ社会の実現分科会委員長、愛知淑徳大学医療福祉学部教授)
17:25〜17:30 閉会挨拶
瀬戸 ユ一(日本学術会議第二部会員、健康・生活科学委員会・歯学委員会合同脱タバコ社会の実現分科会副委員長、鶴見大学歯学部長)
<総合司会>
大島 明(日本学術会議連携会員、健康・生活科学委員会・歯学委員会合同脱タバコ社会の実現分科会幹事、大阪府立成人病センターがん相談支援センター所長、日本禁煙推進医師歯科医師連盟会長)