日本禁煙推進医師歯科医師連盟では、学術発表と会員の情報交換の場として年1回学術総会 を開催しております。皆様のご参加をお待ちしております。日時等は改めてお知らせ致します。




<所在地>
〒807-8555
福岡県北九州市八幡西区
医生ヶ丘1-1
産業医科大学
産業生態科学研究所
健康開発科学研究室
Tel: 070-5497-5742
Fax: 093-602-6395
事務局常駐日
9:00~16:30
月~金 祝祭日除く
E-Mail:nosmoke.adm@gmail.com

2026年 会長退任挨拶 新会長の挨拶


日本禁煙推進医師歯科医師連盟 会長退任の挨拶

 

 

1992年5月31日世界禁煙デーの日に発足しました当会も2026年には34周年を迎えます。発足のころには我が国の医師、歯科医師の喫煙率は今よりも高率でしたし、男性の喫煙率は60%ほどで、男性医師の喫煙率も30%程にもなっていました。喫煙により健康障害をきたす人々を目の当たりにしている我々医療従事者が、率先して禁煙し、何とか立ち上がらねばという使命感で当連盟はスタートしました。以前は各地に支部も結成されていました。その後、医学・歯学の各学会が「禁煙宣言」をし、健康増進法が施行され、また専門医は非喫煙者とする学会も増え、医師・歯科医師の喫煙率も低下してきました。受動喫煙の害が周知され、各地での対策も進みつつあります。

 

発足から毎年、学術総会を全国各地で開催してきました。2020年には「東京オリンピックをスモークフリーで」のテーマで東京都医師会館にて第29回総会を開催し、小池百合子東京都知事のご挨拶もいただきました(通信第29巻第1号参照)。2023年2月には北九州で2011年以来2度目の開催となりました。2024年は20年ぶりに新緑の札幌で第33回総会を開催し、本年は2度目の沖縄での開催で、皆様にお会いすることを楽しみにしております。やはり、リアルな会に参加して志の近い人たちとの交流はお互いにパワーのやり取りを感じます。

 

当連盟は会員向けに年3回通信を発行し、ポスターも作成し、また付録も含め様々な情報を伝えています。厚生労働省をはじめ、各所への要望書の提出や、全国の自治体への情報提供などの活動も続け、喫煙対策が一層進むことを願っています。
最近は若い人に加熱式タバコが広まり、販売側の攻勢が激しくなっています。特に、従来のタバコより税金の安い加熱式タバコの税率を上げることで加熱式タバコ離れとなることを期待いたしますし、増えた税収は医療費などに振り分けてほしいと思います。歴史的には日露戦争の戦費調達のために専売制にしたことが思い出されますので、喫煙対策にはまだまだ手を抜けません。

 

当連盟が1992年スタート時は五島雄一郎先生が会長で、2代目は大島明先生で、2016 年から 2025年の10年間は私が務めさせていただきました。今年、喜寿となる身としまして、若い世代に引き継いでいただきたく、本年から会長は産業医科大学の大和浩教授に交代いたします。大和先生は受動喫煙に関する研究や講演で全国を飛び回って精力的に活動されています。

 

加熱式タバコの増加やゾンビタバコ、シーシャ(水タバコ)など新たな問題も続いています。本連盟の新体制の下で、人々をタバコの害から守る活動はますます重要となっています。会員の方々や、タバコ対策にかかわられた皆様に支えられて続いてまいりました。私も東京に於いて出来るだけお手伝いはいたしますが、今後ともご協力をよろしくお願いいたします。

 

日本禁煙推進医師歯科医師連盟 前会長
十文字学園女子大学 健康管理センター長
            齋藤 麗子

 

 

日本禁煙推進医師歯科医師連盟 新会長の挨拶

 

 

2025年7月に行われた本連盟の選挙により、第3代会長である齋藤麗子先生の後任として承認されました大和浩と申します。所信表明を兼ねてご挨拶申しあげます。

 

私は、1996年までタバコを吸っておりました。つまり、前会長のご挨拶に書かれておりますように本連盟の設立の趣旨、医師と歯科医師から率先して禁煙を、と促される対象者でした。自分が禁煙してみると勝手なもので、他人の煙(受動喫煙)が非常に不愉快になりました。最初に取り組んだのは自分の職場である産業医科大学の建物内禁煙化、そして敷地内禁煙化でした。その後、働く人の健康を守る産業医学の研究として、2000年代は一般職場、2010年代は新幹線とタクシー、飲食店等のサービス産業など、あらゆる場所の受動喫煙の濃度をデジタル粉じん計で測定し、論文化してきました。一連の研究は、閉鎖空間で働く人達を受動喫煙から保護する健康増進法に貢献し、かつ、吸いにくい社会環境は禁煙者を増やす効果もあったと思います。

 

昨年発表された「令和6年 国民健康・栄養調査」では、20歳以上の男性の喫煙率は24.5%、女性は6.5%、全体で14.8%といずれも過去最低で、職場や飲食店などの閉鎖空間で「受動喫煙の機会を有する者」の割合も17%、家庭は4.4%まで低下したことが報告されています。一方、路上で受動喫煙に遭う人の割合は28.6%と若干増加していますが、屋内の禁煙化により路上で喫煙せざるを得なくなったことに加え、世の中全体の禁煙化が進んでわずかなタバコ臭にも敏感になったためと思われます。

 

今後の課題は以下のように考えます。

・喫煙が行われている小規模な職場や飲食店における職業的な受動喫煙
・屋内と屋外の喫煙場所を清掃する作業者の職業的な受動喫煙
・個人の住宅(特に集合住宅)における近隣からの受動喫煙
・営業車内の受動喫煙(特に加熱式タバコ)
・改正健康増進法の課題
(既存特定飲食提供施設 喫煙目的施設として営業している飲食店 加熱式タバコ)
・水タバコへの警鐘(急性一酸化炭素中毒、周囲への受動喫煙)

 

いずれも法律改正が必要でハードルが高い課題ですが、それぞれの解決に必要な科学的根拠はありますので、本連盟を通じて世論と政策決定者にアピールしていくことを継続して行かねばなりません。

 

同時に、中村正和先生と本連盟の会員が中心となって開発された禁煙支援のWeb学習プログラム「J-STOP」の受講者を増やすことで禁煙支援が医療と健診の場に浸透することを図っていきたいと思っています。

 

齋藤前会長の助言を頂きながら新役員、そして、すべての会員の皆様と共に新体制で本連盟の活動を進めていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 

日本禁煙推進医師歯科医師連盟 新会長
産業医科大学 産業生態科学研究所 教授
大和 浩